メルセデス・ベンツがガソリン車の販売を段階的に取りやめる方針を決めたという。
それだけなら、どの自動車メーカーも同じことを考えていると思うが、メルセデスの場合は既に7年以内と期限まで明確にしているところに凄みがある。(もっとも、ニュース自体が本当なのかどうかは確かめていない)
石油に代表される化石燃料が枯渇するかどうかは実は分かっていないが、CO2ガスの排出については、それを最小限にする試みは大事なことだ。
クルマやバイクは、何世代かにわたって性能や見かけのトレンドはありこそすれ、ガソリンによる内燃機関というプラットフォームの上の進化に限られてきたから、一生もの、と信じて買うことができる数少ない高額商品の一つだった。気に入ったクルマやバイクに「一生こいつに乗る」と誓うことは別に珍しいことではなかったはずだ。
それが、いまや、仮にメルセデスに乗ろうと思えば、7年後には少なくとも中古市場では完全に無価値になるし、それ以降はいつ社会的に乗ることさえ許されなくなるか分からない状況になりつつある。まあ、恋愛においても一生を誓っても、それが本当にエバーラスティングであり続けるかどうかは統計的には怪しいものだし、ファッションでも一生モノと呼ばれるものは多くあっても実際にはほとんどあり得ないから、仕方ないというしかないかもしれない。
僕の愛車であるBMW Z4もハーレーダビッドソン・スポーツスターもガソリン車だ。一生乗りたい、と思っているが、それはやっぱり許されないのか?どうしてそんな大きなプラットフォームの変化に僕たちは当たってしまったのだろう。
限られた時間だから、ということで、今の付き合いを大切に濃密にしていくしかないのだろうか。終わりあるから愉悦があると信じるしかないのか?人生にも限りがあるのだから、使い切るまで待ってはくれないのだろうか。それも自分勝手、なんだろうか。
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